外反足と反り腰:ゴルフアドレスの根本的な改善には足元を見ておきたい vol.418

アドレス改善は足元から

外反足の人が反り腰になりやすいのは、足のアライメントの乱れから始まります。外反足では、足の内側に体重がかかりやすく、これによって膝関節が内側に倒れ(膝関節内反)、股関節が内旋しやすくなります。この一連の連鎖的な動きが、骨盤の前傾を引き起こし、結果的に腰を反らせる姿勢に繋がるのです。

この不安定な姿勢は、ゴルフスイングのアドレス時にも影響を及ぼし、腰に過度な負担をかけます。アドレスで反り腰を修正しようとする多くのゴルファーがいますが、足元の安定性を無視したままでは、ただ腰の姿勢を意識的に正すことは根本的な改善にはなりません。

医学的な視点からも、足元のバランスが整っていないと、膝関節と股関節のアライメントが崩れ、その影響が骨盤や脊柱に波及します。足の内側に体重がかかることで膝が内側に倒れ、股関節が内旋するため、体全体のバランスが崩れやすくなり、腰の反りが強調されます。ゴルフのスイング動作において、足元からのアプローチが欠かせない理由はここにあります。

そのため、ゴルフスイングのアドレス改善には、まず足元を安定させるトレーニングやケアが必要です。足元を安定させることで、膝や股関節、さらに骨盤のアライメントが整い、反り腰の根本的な改善に繋がるのです。

外反足や扁平足以外の原因

1. 骨盤の前傾

骨盤の前傾が進むと、腰椎(腰の背骨)が過剰に反ってしまい、反り腰になります。長時間座る姿勢や姿勢不良が続くと、骨盤が前傾しやすくなり、それが反り腰の原因となります。

2. 腹筋と背筋の筋力バランスの崩れ

腹筋が弱く、背筋が強くなりすぎている場合、腰椎が引っ張られ、反り腰になりやすくなります。特に腹筋が弱いと、骨盤を前方に支える力が不足し、反り腰を助長します。

3. 姿勢の悪さ(デスクワークやスマホ利用)

長時間のデスクワークやスマホの使用によって、前傾姿勢が習慣化すると、背中が丸くなる一方で、腰が反ることでバランスを取ろうとします。これが反り腰を引き起こすことがあります。

4. 股関節の柔軟性不足

股関節が硬くなると、骨盤の前傾が増加し、腰椎が過剰に反る状態になりやすいです。股関節の可動域が狭いと、下半身から上半身への力の伝達がうまくいかず、腰に負担がかかることがあります。

5. 妊娠や体重増加

妊娠や体重増加により、腹部が前方に突き出ると、バランスを取るために腰を反らせるような姿勢が自然と生じやすくなります。特に妊娠中は、腹部が大きくなることで腰に負担がかかりやすく、反り腰のリスクが高まります。

6. ハイヒールや靴の影響

ハイヒールを履くと、体重が前方に移動し、骨盤が前傾しやすくなります。この状態を補正するために、腰を反らせるような姿勢を取りやすく、これが反り腰の原因となります。

7. 運動不足

運動不足で筋力が低下すると、骨盤を支える筋肉(特に腹筋と臀筋)が弱くなり、骨盤の前傾や腰椎の過度な反りを引き起こすことがあります。